みんなで回して遊ぼう〜独楽!コマ!こま!
2016年10月19日|渡邊晃子
むかしの遊び道具として親しまれていた「独楽(こま)」には、日本各地の手仕事の魅力がたくさん。飾っても楽しい、手元に置きたいシブカワな「こま」を集めました。
日本の伝統的な木地玩具のひとつ「独楽(こま)」。みなさんも、子どもの頃に一度は経験した遊びではないでしょうか?筆者も、ドングリにつまようじを刺した手製のこまで、夢中になって遊んだ記憶があります。
こまは、指でひねって回す「ひねりごま」をはじめ、ひもを引っ張りながら投げる「投げごま」、回すと逆さまになる「逆立ちごま」など、種類も豊富。そこで今回は、たくさんのこまの中から、ちょっと変わったシブカワなこまたちを紹介します。
昔ながらの木地玩具…蔦屋のこま
こまの生産量日本一を誇る山形県米沢市。同市の木地玩具工房・蔦屋では、さまざまな種類のこまを作っています。その中で、おもしろいこまをピックアップしました!
「当てごま(提灯ごま)」
いわゆる“ルーレット”を楽しむことができるこま。江戸時代には、「出た目の数の酒を飲む」という大人の遊びが行われていたそう。他に、ダルマや赤鬼、ピエロといった可愛らしいデザインもあります。
台座の上でこまを回します。宴会の余興にもってこいのアイテムですね!
「相撲ごま」
土俵型の台の上でこまを回し、相手のこまを外にはじき落とすゲーム。回し方の上手い下手は関係なく、勝負が決まるので、親子で楽しむことができます。
ひとつひとつ表情の違う3つのこまは、台座にくっつけて収納します
富士山が、まわる、まわる、まわる…
「透明こま」
一見して変わった形&配色のこまは、神奈川県川崎市で競技用けん玉を作る博進社が製作したもの。回してみると、あら不思議!富士山の残像が浮かび上がるとてもユニークなこまです。
いつまでも眺めていたくなる美しさ。つい何度も回してしまいます
「富士山こま」
こちらは、以前の特集記事「シブカワな富士山グッズ8選」でも紹介した糸引きごま。赤い玉を持ったまま、ひもを勢いよく引っ張り、床に置いて回します。
色違いの赤もあり。糸引きごまは、世界各地にあるスタンダードなこまです
全国でも珍しい組み合わせごま…タヌキ、くまモン!?
「彦一こま」
最後にご紹介するのは、熊本県八代郡の「彦一こま」。地元に伝わる民話「彦一とんちばなし」に登場するタヌキがモデルだそう。タヌキの置物が、4つのこまに“化ける”組み合わせごまです。旅人に扮したタヌキは、笠、頭、胴体、台座の4つに分解できます
“くまモン”バージョンも!
彦一こまには、熊本のゆるキャラでおなじみ“くまモン”の「彦一こま」もあるんです。特に頭の部分は、回すと起き上がる「逆立ちごま」になっています。今年4月、大きな地震に見舞われた熊本。この起き上がる“くまモン”のように、復興への道を進んでいってほしいと願います。
小さな耳の部分までこまになっていて、とってもかわいいですね!
(画像は熊本県伝統工芸館より引用)
単に回すだけというシンプルな遊びながら、奥深いこまの世界。大人から小さな子どもまで、一緒になって遊べるのもこまの魅力です。みなさんも童心にかえって、遊んでみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
渡邊晃子 Akiko Watanabe |ライター
フリーのライター、インタビュアー、フォトグラファーとして活動。 主に芸能記事を手掛ける。現在は、自然豊かな熊本で子育て中。 国内外の古くて変わったモノが好き。
関連するタグ
この記事もおすすめ
-
和装によく合う風呂敷は、包み方やデザイン次第で洋服にもマッチするアイテムです。そして実はとても便利なグッズでもあるのです!
2021年12月28日|シブカワ百貨事典
-
したことある? 浜辺のたからさがし 〜千葉・館山の無人島でビーチコーミング〜
私には十年来の楽しみがあります。浜辺を歩いて、流れ着いたものを眺める「ビーチコーミング」です。
2019年6月11日|てらしまちはる