かわいくてご利益ありそう。寺社仏閣シブカワ小物。
2018年9月12日|てらしまちはる
お寺や神社などにまつわるグッズを集めてみました。かわいくて、ご利益ありそう。
最近、気になっていたのです。近頃の参拝グッズに、かわいいものがぐっと増えたこと。筆者がひとめぼれして、ちょこちょこと集めてきた品を、今回は紹介します。
川越氷川神社 まもり結び葉書
活版印刷が鮮やかな、川越氷川神社 まもり結び葉書
12枚セット。一年かけて楽しむのもいい
はじめは、縁結びのご利益で知られる埼玉県川越市の川越氷川神社から。月々の幸いを願って結ばれる「まもり結び」というお守りを、イラスト化して活版印刷した上品な葉書セットです。あざやかな図案は、全部で12種類あります。
イラストの元となったまもり結びは、すべて巫女さんの手で結ばれます。毎月25日に50個だけ参拝者に手渡され、いただいたら自宅に飾って平穏な毎日を見守ってもらうというもの。そんな福々しい柄が葉書に仕立てられています。
大切な人に送るのはもちろん、額に入れて飾っても楽しめますね。このグッズには川越氷川神社の境内、氷川会館1階「むすびcafé」で出会えます。
報徳二宮神社 きんじろうグッズ
報徳二宮神社のきんじろうグッズ
神奈川県小田原市の報徳二宮神社は、二宮尊徳(金治郎)をまつる神社です。薪を背負って本を読む、あの金治郎ですね。この神社ではかわいらしい「きんじろうグッズ」がたくさん見られるんです。
「きんじろう幸福(しあわせ)ハンカチ」は、金治郎のシルエットをかたどったワンポイントがかわいらしいガーゼハンカチ。表裏で生地の柄が違う、ていねいな作りです。
パッケージには金治郎の言葉「積小為大(大事を為し遂げようとすれば、小さなことを怠るな、の意)」が。使うたびに自らの行いをふりかえっては、軌道修正できそうな予感(笑)。
きんじろう幸福ハンカチ。ワンポイントがかわいい
ヒノキ玉にも金治郎がいる
同じく金治郎のシルエットが焼きつけられた「ヒノキ玉」は、小田原産の間伐材で作った香り高い一品です。近くにあるだけで、すっきりとした香りがふわりと鼻をくすぐります。デスクに一つあるだけで、気分よく仕事できそうです。
どちらも報徳二宮神社境内の「きんじろうcafe」でどうぞ。
薬師寺 白鳳絵皿
薬師寺の白鳳絵皿
手のひらサイズにいにしえを感じる
奈良県の薬師寺では、あざやかな模様があしらわれた手のひら大の絵皿を見つけました。
ここに描かれたのは、薬師寺金堂や西塔の天井画の彩色紋様「宝相華(蓮の花)」と呼ばれるものです。金堂などに足を運んで上を見上げると、そっくりのデザインが見つけられるはずですよ。
絵皿は、昭和43年からの伽藍再興の折に、日本画家・平山郁夫が白鳳時代の彩色画を元に制作した原画をもとにしています。薬師寺金堂内の売店などで販売中。
平等院 雲中供養菩薩トランプ
ごく普通のトランプの箱だけど…
中身は異彩。平等院雲中供養菩薩トランプ
こちらは、今回の記事中ではマニア度高めかもしれません(汗)。京都府宇治市の平等院は、10円玉の模様としても有名な鳳凰堂のあるお寺です。鳳凰堂というと、国宝の阿弥陀如来坐像が有名ですが、私はその周りを飛びまわる雲中供養菩薩という群像が好きで好きで……。
このトランプには、52体すべての仏様がいるんです。1枚に1体。ジョーカー2枚は阿弥陀如来ではなく鳳凰ですが、鳳凰ってオスとメスで一対ですから、もうなんだか全体として神がかっています……いや、仏なんですけどね……。
どの仏様がお好み?
ちなみに雲中供養菩薩は定朝という偉い仏師とそのお弟子さんの一団によって作られたものですが、52体をしげしげと見ると出来映えがかなり違います。中にはうなるほど上手なものもあって、それらは定朝の手による可能性が高いんですって。
トランプしながら、穴が開くほど眺めてみては。平等院ミュージアム鳳翔館のミュージアムショップで入手できます。
般若心経てぬぐい
般若心経てぬぐい
いろんなデザインを見かける般若心経てぬぐいですが、こちらはお経の全文を絵解きで表現しています。
白地に桃色のプリントもかわいらしくて、思わず買ってしまいました。四国の足摺岬を旅していたときに、何でもない売店で見つけましたが、もともとは愛媛県松山市の一休館(店舗名。四国八十八ヶ所四十五番札所「岩屋寺」近く)で作られたもののようです。
ひとつひとつ、絵解きをたどれる
ところで般若心経って、名前はよく耳にするけどどんな意味のお経なんだろう? そう思って調べてみたら、かなり奥深いものがありました。
説かれているのは、ざっくり言えば「あると思っている実体は、本当のところはないんだよ」という内容。般若心経の中には「色即是空 空即是色」という言葉が出てきますが、まさにここにエッセンスが集約されています。
これはもう完全に、哲学です。そんな難解な内容を、このてぬぐいは身近な事物にひきよせて見せているというところに、東洋的なニュアンスを強く感じるのは私だけでしょうか。とてもいい。
GOSHUINノート
GOSHUINノート
さて、最後は御朱印帳です。御朱印帳は各寺社でさまざまなものがありますが、ここではあえて寺社仏閣発でないアイテムを。
現代的なデザインが目を引く、kichijitsuの「GOSHUINノート」をピックアップしました。Kichijitsuは山梨県富士吉田市のテキスタイルプロダクトブランドです。
御朱印帳としてしっかり使ってもよし、日々のあれこれを書き留めてもよし。スカッとした表紙は、見ているだけで元気をもらえそうです。
なんでもない毎日に、素敵な寺社仏閣グッズを取り入れてみませんか? いっそうパワフルな時間が過ごせそうです。
この記事を書いた人
てらしまちはる Chiharu Terashima |ライター
児童書編集を経て、フリーライター。専門分野である絵本、こどもアプリの話題を中心に、ウェブ媒体や雑誌で執筆中。2016年より始めたイタリア・ボローニャブックフェア独自取材を今年『ボローニャてくてく通信』として発表する。
ボローニャてくてく通信
・Facebook:https://www.facebook.com/bolognatektek/
(2018/3/1公開)
・公式HP:http://terashimachiharu.com/
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