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バラエティ豊かな「地サイダー」で、暑い夏をスカッと乗り切る

2018年8月13日|渡邊晃子

シュワシュワとのど越しが気持ち良いサイダーは、暑い夏の定番ドリンク。最近では、全国各地で製造されている「地サイダー」も話題です。

夏がくると飲みたくなる炭酸系のドリンク。
夏がくると飲みたくなる炭酸系のドリンク。その中でもサイダーは、どこか懐かしい言葉の響きとともに、暑い夏を感じさせてくれるドリンクです。ちなみに、元々、フランス語のcidre(シードル)が由来のサイダーはりんご風味、英語のlemonade(レモネード)がなまったラムネはレモン風味だったそう。現在では、王冠でフタをするビンに入ったものをサイダー、ビー玉入りのビンに入ったものをラムネと呼んでいるようです。


「地サイダー」とは、全国各地の企業が独自に製造しているサイダー。
さて、「地ビール」ならぬ、「地サイダー」とは、全国各地の企業が独自に製造しているサイダー。地元の名水や特産物などを使用した、地域色の強いサイダーが各地で愛飲されています。風味もシンプルなものから、りんごやゆずなどの果汁を加えたもの、塩やお茶を加えたものまでバラエティ豊か。今回は、日本に数多ある「地サイダー」の中から、10本を選んで試飲してみました。


100年以上の歴史を持つ「仁手古サイダー」(秋田・六郷まちづくり)


100年以上の歴史を持つ「仁手古サイダー」(秋田・六郷まちづくり)
1902年から「ニテコシトロン」の名前で販売され、2003年に改名した「仁手古サイダー」。秋田県美郷町六郷にあるニテコ清水という湧き水を使用しており、水本来のうまさを引き出すために、柔らかな甘さとまろやかな炭酸で仕上げています。スッキリしたのど越しと、後味にほんのりと甘さが残る伝統的なサイダーです。


幻のフルーツを使った「湘南ゴールドサイダー」(神奈川・川崎飲料)


幻のフルーツを使った「湘南ゴールドサイダー」(神奈川・川崎飲料)
神奈川県が12年かけて開発した希少なオレンジ「湘南ゴールド」の果汁を加えた「湘南ゴールドサイダー」。はっさくのような柑橘の風味が、とてもさっぱりとして美味しい。ほどよい酸味と甘みが特徴の「湘南ゴールド」は生産量が少なく、なかなか買うことができないフルーツなので、サイダーを見つけたらぜひお試しを。


「富山ブラックサイダー」は大人好みのサイダー(富山・トンボ飲料)


「富山ブラックサイダー」は大人好みのサイダー(富山・トンボ飲料)
富山県のご当地ラーメン「富山ブラック」をイメージして作られた醤油・胡椒風味の「富山ブラックサイダー」。炭酸が強めで、色も味もコーラを飲んでいるよう。また、香辛料としてブラックペッパーと唐辛子を使用しているため、ピリッとくる後味が特徴です。焼酎やウイスキーなどのお酒で割るのもおすすめ。


淡いブルーが夏らしい「富士山サイダー」(静岡・木村飲料)


淡いブルーが夏らしい「富士山サイダー」(静岡・木村飲料)
富士山麓の地下250mから汲み上げている天然水「富士山萬年水」をベースに、富士山をイメージして作られた「富士山サイダー」。淡いブルーで青富士を表現しており、風味は駄菓子のラムネ味という印象です。富士山のラベルデザインも可愛いこちらは、ぶどう果汁を加えた赤紫色の「赤富士サイダー」もあります。


「三扇 塩サイダー」は夏場の塩分補給に最適(大阪・寿屋清涼食品)


「三扇 塩サイダー」は夏場の塩分補給に最適(大阪・寿屋清涼食品)
兵庫県の「赤穂の塩 手塩」を1グラム加えた「三扇 塩サイダー」。砂糖の甘味の中に、ほんのりと塩味が感じられ、夏場の糖分&塩分補給にぴったり。塩キャラメルや塩アイスなど、塩系スイーツが苦手な筆者も、これは美味しいと感じました。お風呂上りや運動の後に、ゴクゴクと一気に飲みたい1本です。


国産原料にこだわった「熊野サイダー うめみかん」(和歌山・熊野鼓動)


国産原料にこだわった「熊野サイダー うめみかん」(和歌山・熊野鼓動)
紀伊半島の青梅と夏獲りみかんの果汁を加え、フルーティーで甘酸っぱい風味に仕上げた「熊野サイダー うめみかん」。北海道のてんさい糖を使用しているため、しつこくない甘さで、さっぱりとした後味が特徴です。国産原料100%にこだわったサイダーは、熊野のシンボル・八咫ガラスが描かれたラベルデザインも可愛い。


「あまおうサイダー」はいちご好き必飲!(福岡・十勝庵)


「あまおうサイダー」はいちご好き必飲!(福岡・十勝庵)
福岡県産のブランドいちご「あまおう」の果汁を使用した「あまおうサイダー」。「あかい、まるい、おおきい、うまい」の頭文字から名付けられた「あまおう」ですが、ビンを開けた時からいちごの香りがフワッと漂います。あまおう本来のみずみずしい甘みと甘酸っぱさが感じられるサイダーです。


レトロなデザインが可愛い「スワンサイダー」(佐賀・友桝飲料)


レトロなデザインが可愛い「スワンサイダー」(佐賀・友桝飲料)
1902年の創業当時から地元で愛され続けていた「スワンサイダー」の復刻版。復刻版のラベルには、昭和初期のスワンマークやデザインを取り入れつつ、現代に合う新しいデザインが取り入れられています。レトロなラベルは、見ているだけでも楽しいですね。昔ながらの製法で作られている中身のサイダーは、シンプルで伝統的な味。


不思議な風味がクセになる「長崎 かすていらサイダー」(長崎・田浦物産)


不思議な風味がクセになる「長崎 かすていらサイダー」(長崎・田浦物産)
長崎名物のカステラをイメージして作られた黄色い「長崎 かすていらサイダー」。普通のサイダーのビンに比べて、半分ほどの小ビンに入っています。カスタードクリームやプリンのような卵の不思議な風味があり、とても甘い。まさに“飲むカステラ”です。甘いものが大好きな人にとっては、クセになりそうな味です。


幻の宝刀をイメージした蛍色の「蛍丸サイダー」(熊本・阿蘇・岡本)


幻の宝刀をイメージした蛍色の「蛍丸サイダー」(熊本・阿蘇・岡本)
2016年の熊本地震で被害を受けた阿蘇神社の復興支援プロジェクトとして販売されている「蛍丸サイダー」。1931年に国宝指定されながら、戦後、行方不明となった同神社の宝刀「蛍丸」をモチーフにしています。神社近くの湧き水を使用した黄緑色のサイダーは、マスカット風味でさっぱりした飲み心地です。


基本的には、地域限定の販売となっている「地サイダー」
基本的には、地域限定の販売となっている「地サイダー」。戦前から作られているものから、製造が途絶えた商品の復刻版、近年の町おこしの一環で作られているものまで、その種類も味もさまざまです。地方へおでかけの際は、旅の楽しみのひとつとして、「地サイダー」を見つけて味わってみてくださいね。



この記事を書いた人

渡邊晃子 Akiko Watanabe |ライター

フリーのライター、インタビュアー、フォトグラファーとして活動。 主に芸能記事を手掛ける。現在は、自然豊かな熊本で子育て中。 国内外の古くて変わったモノが好き。

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