寒い冬はおうちの湯のみで、ほっこり、あったか、ひとやすみ
2018年1月31日|渡邊晃子
まだまだ寒い日が続きますね。おうちの湯のみで暖かいお茶を飲んで、ポカポカ暖まりましょう。
暦の上での「大寒」は過ぎましたが、しっかり寒くなる2月が近づいてきました。寒くてお布団から出られない、寒くてコタツから出られないなんて時は、湯のみに淹れたあたたかい飲み物を飲みたくなります。
さて、筆者の家には、お気に入りの湯のみが3種類あります。気分に合わせて、飲み物に合わせて、毎日使い分けています。そこで今回は、“おうちの湯のみ”をご紹介。「今日はどの湯のみで、何を飲もうか」と考えるのも、寒い冬の朝の楽しみでもあります。
長年使って手にしっとりと馴染んだ「備前焼」
こちらは、土のあたたかみがある備前焼の湯のみ。岡山県備前市で、備前焼の窯元をされている友人にいただきました。いただいた当初は、使うのがもったいなくて大事にしまっていたのですが、「たくさん使った方が、味のある器になる」とのことで日常使いしています。
釉薬を使わない備前焼は、ひとつひとつの形や模様が異なり、飽きのこない焼き物です。大きい方には、灰が熱で溶けてガラス化した「胡麻(ごま)」、小さい方には、藁があった部分が赤い模様になる「緋襷(ひだすき)」を見ることができます。
両手を湯のみであたためながら、熱いお茶を一口飲むたびに、内側の景色をこっちから、あっちからとじっくりと眺めます。土の味わいが深く、見た目にもあたたかい備前焼は、寒い冬にとてもよく合います。
毎日のように使って10年。使い続けたことで、表面の凹凸がとれ、落ち着いた滑らかな手触りになりました。また、昔から、「備前焼は投げても割れない」と言われている通り、本当に堅くて丈夫な焼き物だと感じています。
口当たりが良くお茶の色も楽しめる「有田焼」
お次は、白い磁器に藍色の染付けが施された有田焼の湯のみ。本来は焼酎グラスなのですが、ゆっくりとお酒を飲む機会がないので、うちでは湯のみやグラスとして日常的に使っています。
雲の模様が描かれた左側のグラスは、三足の底がかわいい。流れる模様が描かれた右側のグラスは、染付けではないようですが、カフェボウルのような丸さと飲み口の青い線がホーローのようで、とても気に入っています。
土の味わいがある備前焼に比べて、ガラス質でシャープな印象の有田焼。磁器は、口当たりが良く滑らかな飲み口なので、飲み物の味を純粋に楽しむことができるのも魅力のひとつです。
また、いちばんの特徴は飲み物の色をはっきり見れること。急須から緑茶を注ぐと、白い磁器にきれいな萌黄色が映えます。ハーブティーを淹れて、さまざまな色合いを楽しんでも良いですね。
職人技がひかる「SUSgallery」は機能性抜群
最後は、弟夫婦がプレゼントしてくれた「SUSgallery(サスギャラリー)」のチタン製真空二重構造タンブラー。金属加工で知られる新潟県燕市で、職人さんの高度な技術によってひとつづつ作られています。軽くて丈夫、何とも言えない優しい手触りのタンブラーです。
左は渋くも華やかなピンクの「Sakura」、右は涼やかなブルーの「Capri Blue」で、表面に現れたチタンの結晶がとても美しい。この色合いは、着色によるものではなく、光の反射の違いによるものというとんでもない技術が用いられています。
こちらも本来は湯のみではなく、お酒を楽しむためのもの。ですが、うちでは用途を問わず、一年中使っています。真空二重構造なので、高い保冷性、保温性を持つと同時に、飲み物の温度が外に伝わりにくいので、どんな飲み物とも相性が良いんです。
夏はもちろん、最後の一滴まで冷たいビールを楽しんでいます。冬は淹れたてのコーヒーや緑茶を注ぐと、いつまでもあたたかい。手を温めることはできませんが、保温性は抜群。2時間ほどの撮影後でも、あたたかいお茶を飲むことができました。
「湯のみ」はその質感を直に感じることができる器
取っ手がない湯のみは、質感を直に感じることができる器です。土のあたたかみがあるざらっとした陶器、つるっとして手にピッタリと吸いつく磁器、加工によって感触が変わる金属器。どれも違って魅力的です。見た目を楽しみながら、手の感触を楽しみながら、お茶の時間を過ごせば、心もリラックスできそうです。
この記事を書いた人
渡邊晃子 Akiko Watanabe |ライター
フリーのライター、インタビュアー、フォトグラファーとして活動。 主に芸能記事を手掛ける。現在は、自然豊かな熊本で子育て中。 国内外の古くて変わったモノが好き。
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