いいもの揃い、シブカワいい 2018年 カレンダー特集
2017年12月12日|てらしまちはる
年の瀬が近づいてきました。カレンダーの準備はもう済みましたか?
年末の楽しみのひとつに、「来年用」のいろいろを準備することがあります。カレンダー選びもそのうちです。一年間、毎日見るものだからこそ、大好きなものに出会えると、それだけでごきげんな年を過ごせそうな気がしますよね。
方々を探して、シブカワいいカレンダーのあれこれを見つけてきました。
日本の風景を撮った写真カレンダーというと、青くそびえる山々や紅葉の京都が載ったものを思い浮かべる人は多いでしょう。でも、こんなのもあると改めて気づかせてくれたのが「カレンダー2018 駅猫」(山と渓谷社)です。
カレンダー2018 駅猫
哀愁ただよう後ろ姿、たまらない
線路や駅舎など、鉄道風景のなかに猫がいます。どの猫も堂々とした存在感で溢れ、イイのです。バックに映る風景も、どこかノスタルジック。
鉄道雑誌『旅と鉄道』編集部編とのことで、鉄道好きで猫好きなカメラマンが、写真に気持ちをあぶりだしているかのようです。
ここ何年も、ずっと気になっていた品。「2018年版 芹沢銈介 型染カレンダー」(桂樹舎)です。
毎月が美しい、芹沢銈介 型染カレンダー
型をもちいて和紙や布に模様をほどこす「型染め」の技法が使われています。小さな和紙の上に広がるあざやかな色彩もさることながら、模様の洒脱さ、手仕事の風合いなど、どれをとっても美しいことこの上ありません。
眺め始めると時間を忘れそう
芹沢銈介はすでに鬼籍の人ですが、昭和初期から半世紀以上にわたってこの技法で染めを行い、人間国宝にもなった人物。民藝運動への参加でも知られます。彼の残した図版をもとに、いまも毎年このカレンダーは作られ続けています。
かわってこちらは、不気味でかわいい妖怪たちのカレンダーです。「カレンダー2018 ときめく妖怪暦 古今東西妖怪詰め」(山と渓谷社)。なぜだろう、妖怪の絵って時間を忘れてまじまじと見てしまうんですよね。
大鯉が祭りに興じる7月
どこかユーモラスな妖怪たち
カッパに化け猫、ぬらりひょん。シブカワいいと言おうか、コワカワいいと言おうか。妖怪を想像するのって、イメージ遊びの一種でもありますよね。カレンダーを見ては「今日はこの妖怪が冷蔵庫のかげにいるかも」なんて遊ぶのも、平坦な日常のスパイスになったりするのかも。
筆者は仏像好きですが、仏像の写真カレンダーには今まであまり手が伸びませんでした。はっきり写っていると、飾ったときに部屋の雰囲気からカレンダーだけ浮いてしまって収まりが悪いというか。それに本物は自分の足で見に行きたいし……。
「素晴らしき仏の世界」は、そういう悩みとは一線を画す存在です。木版で刷られた仏像の絵が、落ち着いたなかにも迫力と包容力を感じさせます。玄関に置いても、トイレに置いても、しっくりくる。
ご存知、東大寺の大仏様・天平菩薩
こちらは神社だけど…京都・伏見稲荷の鳥居
東大寺の天平菩薩像(一般に大仏様といわれる仏像)や興福寺の八部衆像など、有名どころの仏像を中心に構成されていますが、たまに知らないものも。調べて次の旅の計画ができるのも、個人的にはうれしいポイントです。
キャラクターや風景写真など、実にさまざまな絵柄が押し寄せてくるカレンダー売り場。そのなかで、余白の美しさをたたえた品を見つけました。「白いカレンダー 2018」(ダイヤル・サービス)です。
潔い白の画面が存在感をはなつ
四季折々の風景が丁寧に描かれる
四季折々の行事風景などが、イラストレーターひらいみもさんのおだやかな色調で描かれます。このカレンダーの主役は、たっぷりと広い余白。七夕の情景にも、海遊びのひとコマにも、白い空間がぜいたくに広がっています。また、日付部分は多めの書き込みができる広々とした枠取り。予定やその日あったできごとなど、それぞれの好みで使い方を変えられます。
白いカレンダー 2018
このシリーズは、各種電話サービスを提供する「ダイヤル・サービス」が1981年から販売しており、最初は「書き込みスペースの大きい壁掛けカレンダーがほしい」というママの声で生まれたそう。使いやすさに根強いファンが多いようです。日々に追われず、質のよい余白を楽しめる一年にしたいものです。
最後は「壁掛カレンダー 越前和紙 動物柄」(ミドリ)です。縦長の越前和紙に、シルクスクリーンで動物の絵をあしらっています。
和紙に色鮮やかな動物たちが
掛けた場所がぱっと華やぐ
絵柄は日本の種類だけではないものの、日常的によく見かける動物がたくさん。ある意味、現代の日本を感じるカレンダーと言えます。散歩で出会ったボストンテリアや、水族館のアシカに「あ、今月のカレンダーのアレだ」と気づくのは、案外おもしろいものです。
このカレンダーはユニークで、使ったあとさらに葉書に変身させられます。紙も印刷も元がよいので、リユースとはいえ高級感が。月の終わりに誰かに葉書を書くって、すてきです。
赤枠のふちに、切り取り用のみぞがある
少しはさみを入れて、みぞに沿ってちぎり取ると…
絵はがきに生まれ変わる
2018年のカレンダーは、いいもの揃い。選びきれずに、部屋中がカレンダーだらけになりそうです。
方々を探して、シブカワいいカレンダーのあれこれを見つけてきました。
猫と鉄道のめくるめく出会い
日本の風景を撮った写真カレンダーというと、青くそびえる山々や紅葉の京都が載ったものを思い浮かべる人は多いでしょう。でも、こんなのもあると改めて気づかせてくれたのが「カレンダー2018 駅猫」(山と渓谷社)です。
カレンダー2018 駅猫
哀愁ただよう後ろ姿、たまらない
線路や駅舎など、鉄道風景のなかに猫がいます。どの猫も堂々とした存在感で溢れ、イイのです。バックに映る風景も、どこかノスタルジック。
鉄道雑誌『旅と鉄道』編集部編とのことで、鉄道好きで猫好きなカメラマンが、写真に気持ちをあぶりだしているかのようです。
奇才の型染めが日々をいろどる
ここ何年も、ずっと気になっていた品。「2018年版 芹沢銈介 型染カレンダー」(桂樹舎)です。
毎月が美しい、芹沢銈介 型染カレンダー
型をもちいて和紙や布に模様をほどこす「型染め」の技法が使われています。小さな和紙の上に広がるあざやかな色彩もさることながら、模様の洒脱さ、手仕事の風合いなど、どれをとっても美しいことこの上ありません。
眺め始めると時間を忘れそう
芹沢銈介はすでに鬼籍の人ですが、昭和初期から半世紀以上にわたってこの技法で染めを行い、人間国宝にもなった人物。民藝運動への参加でも知られます。彼の残した図版をもとに、いまも毎年このカレンダーは作られ続けています。
妖怪たちと暮らすときめき!?
かわってこちらは、不気味でかわいい妖怪たちのカレンダーです。「カレンダー2018 ときめく妖怪暦 古今東西妖怪詰め」(山と渓谷社)。なぜだろう、妖怪の絵って時間を忘れてまじまじと見てしまうんですよね。
大鯉が祭りに興じる7月
どこかユーモラスな妖怪たち
カッパに化け猫、ぬらりひょん。シブカワいいと言おうか、コワカワいいと言おうか。妖怪を想像するのって、イメージ遊びの一種でもありますよね。カレンダーを見ては「今日はこの妖怪が冷蔵庫のかげにいるかも」なんて遊ぶのも、平坦な日常のスパイスになったりするのかも。
仏像なのに、おしゃれ!
筆者は仏像好きですが、仏像の写真カレンダーには今まであまり手が伸びませんでした。はっきり写っていると、飾ったときに部屋の雰囲気からカレンダーだけ浮いてしまって収まりが悪いというか。それに本物は自分の足で見に行きたいし……。
「素晴らしき仏の世界」は、そういう悩みとは一線を画す存在です。木版で刷られた仏像の絵が、落ち着いたなかにも迫力と包容力を感じさせます。玄関に置いても、トイレに置いても、しっくりくる。
ご存知、東大寺の大仏様・天平菩薩
こちらは神社だけど…京都・伏見稲荷の鳥居
東大寺の天平菩薩像(一般に大仏様といわれる仏像)や興福寺の八部衆像など、有名どころの仏像を中心に構成されていますが、たまに知らないものも。調べて次の旅の計画ができるのも、個人的にはうれしいポイントです。
前向きな余白をうみだせそう
キャラクターや風景写真など、実にさまざまな絵柄が押し寄せてくるカレンダー売り場。そのなかで、余白の美しさをたたえた品を見つけました。「白いカレンダー 2018」(ダイヤル・サービス)です。
潔い白の画面が存在感をはなつ
四季折々の風景が丁寧に描かれる
四季折々の行事風景などが、イラストレーターひらいみもさんのおだやかな色調で描かれます。このカレンダーの主役は、たっぷりと広い余白。七夕の情景にも、海遊びのひとコマにも、白い空間がぜいたくに広がっています。また、日付部分は多めの書き込みができる広々とした枠取り。予定やその日あったできごとなど、それぞれの好みで使い方を変えられます。
白いカレンダー 2018
このシリーズは、各種電話サービスを提供する「ダイヤル・サービス」が1981年から販売しており、最初は「書き込みスペースの大きい壁掛けカレンダーがほしい」というママの声で生まれたそう。使いやすさに根強いファンが多いようです。日々に追われず、質のよい余白を楽しめる一年にしたいものです。
リユースできる美しい和紙
最後は「壁掛カレンダー 越前和紙 動物柄」(ミドリ)です。縦長の越前和紙に、シルクスクリーンで動物の絵をあしらっています。
和紙に色鮮やかな動物たちが
掛けた場所がぱっと華やぐ
絵柄は日本の種類だけではないものの、日常的によく見かける動物がたくさん。ある意味、現代の日本を感じるカレンダーと言えます。散歩で出会ったボストンテリアや、水族館のアシカに「あ、今月のカレンダーのアレだ」と気づくのは、案外おもしろいものです。
このカレンダーはユニークで、使ったあとさらに葉書に変身させられます。紙も印刷も元がよいので、リユースとはいえ高級感が。月の終わりに誰かに葉書を書くって、すてきです。
赤枠のふちに、切り取り用のみぞがある
少しはさみを入れて、みぞに沿ってちぎり取ると…
絵はがきに生まれ変わる
2018年のカレンダーは、いいもの揃い。選びきれずに、部屋中がカレンダーだらけになりそうです。
この記事を書いた人
てらしまちはる Chiharu Terashima |ライター
児童書編集を経て、フリーライター。専門分野である絵本、こどもアプリの話題を中心に、ウェブ媒体や雑誌で執筆中。2016年より始めたイタリア・ボローニャブックフェア独自取材を今年『ボローニャてくてく通信』として発表する。
ボローニャてくてく通信
・Facebook:https://www.facebook.com/bolognatektek/
(2018/3/1公開)
・公式HP:http://terashimachiharu.com/
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