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真っ赤な金魚がひらひら、ゆらゆら。金魚グッズ3選

2017年9月12日|渡邊晃子

真っ赤な金魚が水中をひらひらと泳ぐさまは、日本の情緒あふれる風情。そこで今回は、一風変わったかわいらしい金魚グッズをご紹介します。

泳ぐ金魚
江戸時代には暑気払いとして、俳句では夏の季語として、日本ではなじみ深い金魚。今でも、和金、琉金、出目金などのさまざまな種類が、人々に親しまれています。子どもたちが大好きな金魚すくいも、お祭りの定番ですね。

実物の金魚だけでなく、街中にはうちわや扇子、手ぬぐい、和菓子など金魚モチーフのグッズがいっぱい。そこで今回は、金魚のシブカワアイテムを3つピックアップしました。


「起き上がり小法師 福々金魚」(福島県・野沢民芸)


起き上がり小法師 福々金魚
はじめは、会津張り子の起き上がり小法師。転んでもすぐに起き上がる“七転び八起き”の象徴として、400年前から作られてきた郷土玩具です。伝統的な絵柄は子どもをかたどったものですが、最近では、動物や干支、キャラクターなど新しいデザインも生まれています。


起き上がり小法師 福々金魚

この「福々金魚」は、金魚をかたどった起き上がり小法師です。鮮やかなオレンジの地色に、まん丸とした目玉とパクパクした口もとがとってもかわいらしい。手の中にスッポリとおさまる金魚は、手仕事ならではの温もりを感じます。


起き上がり小法師 福々金魚

また、縁起物の起き上がり小法師は、一族繁栄・家内安全を祈って、家族の数よりひとつ多くそろえるのが会津の習わしだそう。色んなデザインの起き上がり小法師を集めて、並べて飾ってみたくなります。


「腰まくら 金魚」(京都府・京東都)


腰まくら 金魚
お次は、刺繍ブランド・京東都の「腰まくら」。水草の中を泳ぐ金魚を、赤の刺繍とかちん染めで表現しています。普通のクッションの半分ほどの大きさで、椅子の背もたれに置いて使うと腰が疲れにくい便利なまくらです。


腰まくら 金魚

最大のポイントは、金魚が泳ぐ様子を漢字で表現している遊び心。こうやって漢字を見てみると、本当に金魚がひらりひらりと泳いでいるようで不思議です。かちん染めで描かれた水草も、シンプルで素敵なデザインです。


腰まくら 金魚

また、かちん染めのかちんとは墨のことで、京友禅の伝統的染色技法の一つ。金魚や蛍、狐、花、蛙、雀、蚊など楽しいデザインが豊富なかちんシリーズは、トートバッグや手ぬぐい、がま口などのアイテムもあります。


「柳井の金魚ちょうちん」(山口県柳井市)


柳井の金魚ちょうちん
最後は、表情がなんともユーモラスな「金魚ちょうちん」。下関の「フグちょうちん」と並ぶ山口県の郷土民芸品です。そのはじまりは、今から150年ほど前に、柳井の商人が青森のねぶたにヒントを得て考案したと言われています。


今回は、「金魚ちょうちんキット」を使って、作ってみることにしました。

柳井の金魚ちょうちん

1、まず、割竹と針金で骨組みを作ります。
1、まず、割竹と針金で骨組みを作ります。
2、骨組みに和紙を貼り付けます。
骨組みに和紙を貼り付けます。
3、染色しない部分をロウで色止めし、赤の染料を使って色付けします。
3、染色しない部分をロウで色止めし、赤の染料を使って色付けします。
4、目と口を書いて出来上がりです。
4、目と口を書いて出来上がりです。

柳井では、毎年8月13日に「金魚ちょうちんまつり」が開催されています。街のあちこちに金魚ちょうちんが飾られ、ゆらゆら揺れるさまは圧巻。「金魚ねぶた」や「金魚ちょうちん踊り」なども行われ、まさに金魚づくしのお祭りです。


金魚グッズ集合
江戸時代から人々に大人気だった金魚は、現代でも愛され続けているモチーフ。個性豊かな金魚たちの表情に、シブカワ心がくすぐられました。まだまだ暑い日が続く日々、金魚で涼しさを感じてみるのもいいですね。


この記事を書いた人

渡邊晃子 Akiko Watanabe |ライター

フリーのライター、インタビュアー、フォトグラファーとして活動。 主に芸能記事を手掛ける。現在は、自然豊かな熊本で子育て中。 国内外の古くて変わったモノが好き。

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