今日からはじめる「ふろしき」生活
2017年3月27日|渡邊晃子
何でも美しく包めるふろしきは、色もデザインもさまざま。今回は、色んなふろしきを使って、色んな包み方をしてみました。奥深いふろしきは、まさに日本の様式美です。
一枚の四角い布、ふろしき(風呂敷)。その名称の由来は、室町時代に大名が風呂に入るとき、広げた布の上で服を脱ぎ着したことからなど諸説あるそう。銭湯が普及した江戸時代には、庶民にも一般的なものになったようです。
そのサイズは、お弁当包みに適した小さめの「中幅」(約45〜50cm幅)、菓子折りなど贈り物を包む一般的な「二幅」(約68cm幅)、モノの運搬やテーブルクロスに使える「三幅」(約105cm幅)など。大きいものだと、布団2組が包める「七幅」(約238cm幅)なんてのもあります。
風呂敷の大きさ比較(小さい順に中幅、二幅、三幅)
どんなカタチにもなるから、大きいもの、小さいもの、長いもの、短いもの、四角いもの、丸いもの…何でも簡単に包んで持ち運べるふろしき。便利な上に、さまざまな色やデザインが楽しめるのも魅力の一つです。さあ、さっそく色んなモノを包んでみましょう。
SOU・SOU×荒川益次郎商店の「梅林」
まずは、毎日のお弁当包みから。ふろしきの基本的な結び方となるのは、一回結んだ後にもう一度重ねて結ぶ“真結び”です。この時、重ね方を間違うと“縦結び”になり、ほどけやすくなるので注意が必要です。
季節や天気、気分によって好きなふろしきを選ぶのも楽しみの一つ。ここでは、SOU・SOU×荒川益次郎商店の「梅林」、ユーモアたっぷりのふろしきをデザインしている浅山美里さんの「富士山」で包んでみました。
浅山美里さんの「富士山」
「二幅」のふろしき
昔は、菓子折りなどの贈り物を持参するときはふろしきに包み、渡した後に持ち帰るというのが習わしでした。最近は、ラッピングペーパーに代わるものとして、ふろしきでラッピングすることも増えています。ラッピングも贈り物の一部とすれば、もらった方もうれしいですね。
結んだ端を広げて花びらのように仕上げたり、端を立てて結んでみたり、アレンジ次第で印象が変わります。包む時は、ふろしきの端を引っ張りながら、シワを伸ばすのがポイントです。失敗してもやり直せるという利点もありますよ。
結んだ端のアレンジ次第で違う表情を見せる
「三幅」のふろしきで一升瓶を包む
お花見やバーベキュー、ホームパーティーでは、ビンに入ったお酒を持参することがあるでしょう。そんな時は、ふろしきが大活躍です。「重たいビンで袋が破けてしまう…」、「2本のビンが当たって割れそう…」といった心配がありません。
日本酒や焼酎の一升瓶を包んだら、持ち手をグルグルとねじって持ちやすい工夫を。ワインなどを2本持っていきたい時は、並べて巻いて合わせれば、ふろしきがクッション代わりになります。
2本を包めば緩衝材代わりにも
「三幅」のふろしきで作ったバッグ
変貌自在なふろしきならではの使い方の中で、もっとも簡単な方法はバッグです。三角に折った両端をそれぞれ一回結び、頂点を“真結び”すれば、バッグに早変わり。和服にはもちろん、シンプルな洋服に、むす美の「伊砂文様 松」を合わせてみると小粋な感じになりました。
むす美の「伊砂文様 松」
また、バッグをバスケットのように仕上げれば、重くて傷つきやすい果物も持ち運びやすくなります。「三幅」のふろしきを一つ、平たくたたんでカバンに入れておけば、普段のお買い物袋として、旅行のサブバッグとしてとても便利です。
いろいろな包み方
包んだときのシワやダブつきを防ぐためには、ふろしきと包むものの大きさのバランスが大切。対角線の長さが、包むものの3倍ほどあるふろしきを選ぶのが良いようです。また、きれいに柄が出るように、包む方向を考えながら仕上げましょう。
「何を包もうか」、「どの風呂敷にしようか」、「どんな包み方をしようか」とその組み合わせは無限大。“包む”以外にも、使わないときはたたんでコンパクト、外で広げれば、敷物にもショールにもひざ掛けにもなりますね。
自分次第で何にだってなれちゃうふろしきは、毎日の暮らしをワクワクさせてくれそうです。
折りたためばコンパクトに
そのサイズは、お弁当包みに適した小さめの「中幅」(約45〜50cm幅)、菓子折りなど贈り物を包む一般的な「二幅」(約68cm幅)、モノの運搬やテーブルクロスに使える「三幅」(約105cm幅)など。大きいものだと、布団2組が包める「七幅」(約238cm幅)なんてのもあります。
風呂敷の大きさ比較(小さい順に中幅、二幅、三幅)
どんなカタチにもなるから、大きいもの、小さいもの、長いもの、短いもの、四角いもの、丸いもの…何でも簡単に包んで持ち運べるふろしき。便利な上に、さまざまな色やデザインが楽しめるのも魅力の一つです。さあ、さっそく色んなモノを包んでみましょう。
手軽に使える「中幅」のふろしきはお弁当に
SOU・SOU×荒川益次郎商店の「梅林」
まずは、毎日のお弁当包みから。ふろしきの基本的な結び方となるのは、一回結んだ後にもう一度重ねて結ぶ“真結び”です。この時、重ね方を間違うと“縦結び”になり、ほどけやすくなるので注意が必要です。
季節や天気、気分によって好きなふろしきを選ぶのも楽しみの一つ。ここでは、SOU・SOU×荒川益次郎商店の「梅林」、ユーモアたっぷりのふろしきをデザインしている浅山美里さんの「富士山」で包んでみました。
浅山美里さんの「富士山」
「二幅」のふろしきで華のあるラッピングを
「二幅」のふろしき
昔は、菓子折りなどの贈り物を持参するときはふろしきに包み、渡した後に持ち帰るというのが習わしでした。最近は、ラッピングペーパーに代わるものとして、ふろしきでラッピングすることも増えています。ラッピングも贈り物の一部とすれば、もらった方もうれしいですね。
結んだ端を広げて花びらのように仕上げたり、端を立てて結んでみたり、アレンジ次第で印象が変わります。包む時は、ふろしきの端を引っ張りながら、シワを伸ばすのがポイントです。失敗してもやり直せるという利点もありますよ。
結んだ端のアレンジ次第で違う表情を見せる
持ち運びにくいビンは「三幅」のふろしきで
「三幅」のふろしきで一升瓶を包む
お花見やバーベキュー、ホームパーティーでは、ビンに入ったお酒を持参することがあるでしょう。そんな時は、ふろしきが大活躍です。「重たいビンで袋が破けてしまう…」、「2本のビンが当たって割れそう…」といった心配がありません。
日本酒や焼酎の一升瓶を包んだら、持ち手をグルグルとねじって持ちやすい工夫を。ワインなどを2本持っていきたい時は、並べて巻いて合わせれば、ふろしきがクッション代わりになります。
2本を包めば緩衝材代わりにも
「三幅」のサイズはいろんなバッグに
「三幅」のふろしきで作ったバッグ
変貌自在なふろしきならではの使い方の中で、もっとも簡単な方法はバッグです。三角に折った両端をそれぞれ一回結び、頂点を“真結び”すれば、バッグに早変わり。和服にはもちろん、シンプルな洋服に、むす美の「伊砂文様 松」を合わせてみると小粋な感じになりました。
むす美の「伊砂文様 松」
また、バッグをバスケットのように仕上げれば、重くて傷つきやすい果物も持ち運びやすくなります。「三幅」のふろしきを一つ、平たくたたんでカバンに入れておけば、普段のお買い物袋として、旅行のサブバッグとしてとても便利です。
包み方のコツ
いろいろな包み方
包んだときのシワやダブつきを防ぐためには、ふろしきと包むものの大きさのバランスが大切。対角線の長さが、包むものの3倍ほどあるふろしきを選ぶのが良いようです。また、きれいに柄が出るように、包む方向を考えながら仕上げましょう。
「何を包もうか」、「どの風呂敷にしようか」、「どんな包み方をしようか」とその組み合わせは無限大。“包む”以外にも、使わないときはたたんでコンパクト、外で広げれば、敷物にもショールにもひざ掛けにもなりますね。
自分次第で何にだってなれちゃうふろしきは、毎日の暮らしをワクワクさせてくれそうです。
折りたためばコンパクトに
この記事を書いた人
渡邊晃子 Akiko Watanabe |ライター
フリーのライター、インタビュアー、フォトグラファーとして活動。 主に芸能記事を手掛ける。現在は、自然豊かな熊本で子育て中。 国内外の古くて変わったモノが好き。
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