うきうき春待ち 六花亭のボタニカルな文具たち
2017年3月1日|てらしまちはる
北海道みやげの定番、六花亭。お菓子がおいしいのはもちろん、植物をえがいた包装紙のかわいらしさでも知られます。実は、文具もたくさん出ているんです。
おいしさ包む、あざやかな花柄
六花亭といえば「マルセイバターサンド」。レーズンがごろごろ入った濃厚なこのお菓子は、全国にファンが多い、いわずと知れた北海道の定番みやげです。
ほかにもビスケットサンド「雪やこんこ」やチョコ菓子「六花の森」など、北海道の四季をも織りこんだ商品が魅力。最近では、宝石のように美しいボンボン「六花のつゆ」が話題になりました。色とりどりのシロップが、うすく張った砂糖の壁のなかで揺れるようすは、食べずにいつまでも眺めていたくなってしまいます。
六花のつゆミニ缶
さて、このお店を思い出すとき、多くの人の脳裏にうかぶのが、あの花柄の包装紙ではないでしょうか。ラフなタッチでえがかれた、あざやかな植物たち。はまなし、にりんそう、えぞりんどう、くろゆり……。
北海道ゆかりの山野草をあしらった包装紙は、だれかからのおみやげで手元にくると、捨てるのがとっても惜しい。つい取りおいてしまう人は少なくないはずです。
六花亭といえば、この包装紙の花柄
画家の花はさまざまな文具に
これらの絵をえがいたのは、北海道出身の画家・坂本直行です。月刊児童誌『サイロ』の表紙絵をきっかけに、六花亭が彼に注目。1961年にデザインの注文がされたといいます。
月刊児童誌『サイロ』はいまも刊行される
いまでは彼の図案をもとに、オリジナルのかわいらしい文具が何種類も出ています。これが本当に、どれもほしくなる愛らしさ。
花柄マスキングテープ
こちらは人気のマスキングテープです。幅広のテープに、上品な花柄がちりばめられています。粘着が強くなく、仮止めしたいときに重宝するマスキングテープですが、この柄なら、目上の方へのちょっとした贈り物などにも問題なく使えそう。
絵はがき「えぞかわらなでしこ」(左)、「みやますみれ」
一筆箋
植物画の存在感は、絵はがきや一筆箋になるといちだんと増します。絵はがきのピンクの花はえぞかわらなでしこ、群生する薄紫の花はみやますみれ。やさしいタッチだけれど、凛としたたたずまいです。また、一筆箋にはシンプルに、線だけで描かれた葉が。季節を問わず、メッセージの受け手が自由に葉の色をイメージできそうです。大切なあの人へ、特別なひとことを添えるにはもってこいではないでしょうか。
花柄クリアファイル
花柄部分をアップで
クリアファイルも、小花の柄なら気分がちょっとはなやかになります。都会のデスクワークでも、自然をみぢかに感じていられるかもしれません。
今回紹介した文具は、どれも六花亭の本店で見つけたものです。最後に番外編として、こちらの風呂敷を。
空色の地に、植物模様がひとつひとつ浮かぶデザインのこの風呂敷は、てざわりもなめらかですぐにでもほしい……! でも、これだけは売り物ではないようでした。
風呂敷を手にいれるには時間がかかる
六花亭で買い物をして、ポイントを貯めるともらえる非売品とのこと。ちなみに、ポイントでプレゼントされるグッズは、これ以外にも本店店頭にいくつも陳列されていました。ああ、かわいい。ほしいなあ……! もう、通ってポイントを貯めるしかないかもしれません。
どこまでも心をくすぐる、六花亭グッズたちなのでした。
すっきりした店構えの札幌・六花亭本店
この記事を書いた人
てらしまちはる Chiharu Terashima |ライター
児童書編集を経て、フリーライター。専門分野である絵本、こどもアプリの話題を中心に、ウェブ媒体や雑誌で執筆中。2016年より始めたイタリア・ボローニャブックフェア独自取材を今年『ボローニャてくてく通信』として発表する。
ボローニャてくてく通信
・Facebook:https://www.facebook.com/bolognatektek/
(2018/3/1公開)
・公式HP:http://terashimachiharu.com/
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