シンプルで美しいキッチンの「ホーロー」〜その魅力と使い方〜

2016年11月16日｜渡邊晃子

どこか懐かしい雰囲気を持つホーローは、とにかくシンプルで美しい。そのため近ごろ、幅広い世代で人気のキッチンアイテムとなっています。“酸や塩分に強く、ニオイ移りがしにくい”のが、ホーローの特徴です。

「ホーロー（琺瑯）」とは？

（画像はcotogotoより引用）

ホーローとは、鉄など金属素材の表面に、ガラス質の釉薬を焼き付けたもの。熱伝導率が良い金属、耐食性が良いガラスを組み合わせた良いとこどりの製品です。キッチン道具や食器のほか、浴槽、道路標識などさまざまな場面で使われています。

（画像は経済産業省HPより引用）

野田琺瑯の「ホワイト・シリーズ」

栃木県に工場を持つ野田琺瑯は、国内で唯一、全工程を自社で行っているホーロー製造メーカー。80年以上にわたって、手作業でホーロー製品を作り続けています。その中でも、フタ付き保存容器の「ホワイト・シリーズ」が大人気！食材の下ごしらえから、調理、保存までできる万能アイテムなんです。

使い方いろいろ…

プラスチック製のタッパーは、ニオイが気になりませんか？その点、ホーローは、酸や塩分が強いピクルスやぬか漬けなどの漬物容器として、ニオイの移りやすいカレーなどの冷凍容器としてピッタリ。加えて、オーブンやグリル調理が可能なので、グラタンやキッシュも作れます。



そして、なんと直火もOKなんです！熱伝導率が良いホーローは、短時間で沸騰します。小鍋として使い、そのまま食卓に出してもいいですね。お弁当箱として使う時は、ストーブの上で温めることもできます。



また、フタ付きなので、冷蔵庫の整理整頓に揃えれば、見た目もスッキリ。常備菜をたくさん作りたくなりそうです。中身が見えないので、ホワイトボード用のマーカーやマスキングテープでラベリングをしておくと便利です。

昭和レトロなホーローたち！

ホーローと言えば、このホーロータンクを思い浮かべる人もいるのでは？こちらは、野田琺瑯が戦後まもなくから作り続けているロングセラー商品。筆者宅では、長い間、お米の保存容器として活躍してくれています。




また、ホーローのやかんやミルクポットも昭和レトロを感じさせるアイテム。真ん中のミルクポットは、岩城硝子（現：AGCテクノグラス）の製品。ミルクを温めるのはもちろん、出汁をとったり、ジャム作りに使っています。


食品の保存だけでなく、調理もできちゃう優れもののホーロー。使っているうちに、ホーロー加工がはげたり欠けたりすることもありますが、それもまた一興。大切に使えば一生もののキッチンツールなので、自分なりの使い方で長く付き合ってみて。

---

この記事を書いた人