食べて楽しい、集めて楽しい、シブカワソースラベル3選
2016年10月12日|てらしまちはる
食料雑貨のお店を見ていたら、ソースの棚で目がとまりました。あれ? ソースのラベルって、意外とかわいい…!
ふだん私たちが「ソース」と呼んでいるのは、さらっとした「ウスターソース」や、どろっとした「中濃ソース」ですよね。
ウスターソースの起源は、19世紀初頭のイギリス。イギリスのウスターシャー洲に住む主婦が、あまった食材を調味料や香辛料とともに容器に入れ保存していたところ、たまたま料理に合うソースができたところから、広く普及したそうです。
日本では明治時代に「新味醤油」の名前で紹介されたといいます。
その後、日本各地でソースの生産が盛んになり、ウスターソースだけでなく、粘度の高いとんかつソースや中濃ソースが生まれました。
ソースって、普段はあまり気にかけませんが、思いのほか種類があるものです。大きなスーパーや物産展、アンテナショップなどでは、地元の味とは切っても切れない、さまざまなご当地ソースに出会えます。今回は、ラベルのシブい代表3点を集めてみました。
ひとつめは「金紋ウスターソース」(金紋ソース本舗)です。赤いラベルにシブめの書体。「ザ・ソースのラベル」といっていいほどの王道っぷりです。昭和な感じがなんともなつかしい。大阪で創業以来、80年変わらぬ味で提供を続けています。
とろみはなく、さらっとしています。でも、ソースの味はしっかり立っています。トンカツやハムカツなど、肉系の揚げ物にぴったり!
かわって「トリイ中濃ソース」(鳥居食品)は、静岡産です。緑色のチョイスも、紙のパッケージが付属しているのも、斬新でかわいい。打ち出のこづちのマークが、シブカワ感をぐっと高めています。
ウスターソースをベースにりんごを加え、フルーティーな甘みととろみを実現しています。うまみが強く、何かにかけて食べるほか、洋食の隠し味にも重宝しそうです。
公式サイトによれば「ソースは東に行くほど酸味が、西に行くほど甘みが強くなる」んだとか。静岡はちょうど中間に位置し、両方を兼ね備えた味なのだそうですよ。
最後は、京都の「復刻版オジカソース」(オジカソース工業)。大正7年の創業当時に、創業者がめざした味をイメージして作られた商品です。
正面をむいたシカのマークが印象的です。ソースにシカとは、めずらしい。また、パッケージ下段には創業者が昭和16年にしたためた文章も、カタカナまじりの縦書きで記されています。「オジカソースハ品質ヲ第一トシ不断ノ研究ヲ信条トス」。なんとなく背筋の伸びるソース……。
清涼感のある香りです。一般的なウスターソースよりもツブツブ感があり、食材そのものの存在を感じます。アジフライなど、魚の料理にあわせたい繊細なおいしさの逸品です。
パッケージのシブカワ感もさることながら、ソースが意外にも各地で生産されていることが驚きでした。味わいにもかなりの違いあり。ソースの世界って、奥深い。
左から、金紋ウスターソース、オジカソース、トリイ中濃ソース
アジフライや串かつ、ハムカツなど揚げ物の種類によってソースを使い分けるのも楽しい
ウスターソースの起源は、19世紀初頭のイギリス。イギリスのウスターシャー洲に住む主婦が、あまった食材を調味料や香辛料とともに容器に入れ保存していたところ、たまたま料理に合うソースができたところから、広く普及したそうです。
日本では明治時代に「新味醤油」の名前で紹介されたといいます。
その後、日本各地でソースの生産が盛んになり、ウスターソースだけでなく、粘度の高いとんかつソースや中濃ソースが生まれました。
ソースって、普段はあまり気にかけませんが、思いのほか種類があるものです。大きなスーパーや物産展、アンテナショップなどでは、地元の味とは切っても切れない、さまざまなご当地ソースに出会えます。今回は、ラベルのシブい代表3点を集めてみました。
王道をいくシブカワラベル
ひとつめは「金紋ウスターソース」(金紋ソース本舗)です。赤いラベルにシブめの書体。「ザ・ソースのラベル」といっていいほどの王道っぷりです。昭和な感じがなんともなつかしい。大阪で創業以来、80年変わらぬ味で提供を続けています。
とろみはなく、さらっとしています。でも、ソースの味はしっかり立っています。トンカツやハムカツなど、肉系の揚げ物にぴったり!
静岡はソースの中間地点!?
かわって「トリイ中濃ソース」(鳥居食品)は、静岡産です。緑色のチョイスも、紙のパッケージが付属しているのも、斬新でかわいい。打ち出のこづちのマークが、シブカワ感をぐっと高めています。
ウスターソースをベースにりんごを加え、フルーティーな甘みととろみを実現しています。うまみが強く、何かにかけて食べるほか、洋食の隠し味にも重宝しそうです。
公式サイトによれば「ソースは東に行くほど酸味が、西に行くほど甘みが強くなる」んだとか。静岡はちょうど中間に位置し、両方を兼ね備えた味なのだそうですよ。
背筋ののびる復刻版
最後は、京都の「復刻版オジカソース」(オジカソース工業)。大正7年の創業当時に、創業者がめざした味をイメージして作られた商品です。
正面をむいたシカのマークが印象的です。ソースにシカとは、めずらしい。また、パッケージ下段には創業者が昭和16年にしたためた文章も、カタカナまじりの縦書きで記されています。「オジカソースハ品質ヲ第一トシ不断ノ研究ヲ信条トス」。なんとなく背筋の伸びるソース……。
清涼感のある香りです。一般的なウスターソースよりもツブツブ感があり、食材そのものの存在を感じます。アジフライなど、魚の料理にあわせたい繊細なおいしさの逸品です。
パッケージのシブカワ感もさることながら、ソースが意外にも各地で生産されていることが驚きでした。味わいにもかなりの違いあり。ソースの世界って、奥深い。
左から、金紋ウスターソース、オジカソース、トリイ中濃ソース
アジフライや串かつ、ハムカツなど揚げ物の種類によってソースを使い分けるのも楽しい
この記事を書いた人
てらしまちはる Chiharu Terashima |ライター
児童書編集を経て、フリーライター。専門分野である絵本、こどもアプリの話題を中心に、ウェブ媒体や雑誌で執筆中。2016年より始めたイタリア・ボローニャブックフェア独自取材を今年『ボローニャてくてく通信』として発表する。
ボローニャてくてく通信
・Facebook:https://www.facebook.com/bolognatektek/
(2018/3/1公開)
・公式HP:http://terashimachiharu.com/
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