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古くなった…破れてしまった…障子をじょうずにリメイクしよう!

2017年4月26日|渡邊晃子

和室にかかせない障子。ですが、思いがけず破ってしまうことも。そこで今回は、いろんな素材を使って、穴が空いたり色が変わってしまった障子をリメイクしました。

ふつうの障子
持ち家でも賃貸住宅でも、必ずと言っていいほどあるのが和室の障子。木枠に和紙を張った建具で、部屋の仕切りや採光の役割があります。その種類も豊富で、外の景色を見ることができる「雪見障子」、下部のみ板を張った「腰付障子」、障子の一部分がガラスでできた「ガラス障子」などがあります。

障子やぶり
日本らしい建具の障子ですが、時にはこんな悲惨な光景も。子どもやペットがいる家庭では、「ビリ!ビリビリビリ」という音に、「やってしまったか…」と肩を落とすことも多いでしょう。子どもやペットに限らず、大人でもついうっかりということがありますね。

破れたり、変色したら張り替えればいいだけの話ですが、「作業が面倒…」「張り替えてもまた破れるだろう…」というのが正直な気持ち。そこで今回は、ちょっと変わった材料を障子に張ってみることにしました。さあ、さっそく、見た目が悪いまま放置されている障子をおしゃれに変身させましょう!

全面を張り替える時は手っ取り早い“プラダン”で


プラダン
まずは、プラダンことプラスチックダンボールから。プラダンは、ポリプロピレン樹脂を原材料にしたダンボールで、とても加工しやすいのが特徴です。障子にする場合は、木枠に合わせてカットし、両面テープやタッカーで貼り付けるだけで完成です。

プラダン
障子の一番の魅力は、採光できること。その点、プラダンは、半透明なので問題ないようです。かつ、丈夫で破れる心配もなく、汚れたら水拭きもできる利点もあります。冬場にうれしい断熱効果もありそう!プラダンなら、ウォールステッカーを貼って楽しむこともできます。

プラダン

“窓ガラスシート”でレトロな擦りガラス風に


窓ガラスシート
こちらは、窓ガラスに目隠しとして貼る窓ガラスシート。シンプルな模様入りやカラフルなステンドグラス風などさまざまな種類があります。粘着シートタイプの場合は、裏紙をはがさずにそのまま両面テープで貼り付けます。シワにならないよう、慎重に作業を進めましょう。

窓ガラスシート
今回は、障子紙を下部のみはがして、モザイク柄の窓ガラスシートに張り替えました。遠目に見れば、擦りガラスが入っているように見え、部屋の向こうの雰囲気を感じることができます。一つの障子は、アクセントに下の部分だけ赤い和紙を貼り付けてみました。

窓ガラスシート

“色和紙、模造紙、布”を使ったカラフル障子


色和紙、模造紙、布
木枠の一部分だけ張り替えたい時は、古い障子紙をカッターできれいに落とし、同じサイズに切った新しい和紙を張るという方法があります。ただ、周りの古い障子紙が変色していると、新しい障子紙が目立ってしまうことも。そんな時は、思い切って色和紙や模造紙、布を使ってみましょう。

色和紙、模造紙、布
材料を選ぶポイントは、障子紙と同じくらいの透け感がある素材を選ぶこと。透け感がない素材を使うと、その部分だけ暗くなってしまい、せっかくの障子の魅力が半減してしまいます。貼る時は、一枚だけでもいいですが、木枠を活かして市松模様や横一列など、デザインを考えても面白いです。

色和紙、模造紙、布

小さい穴が空いたら“切り紙”を使って独創的に


切り紙
以前の特集記事で紹介した紋切り型を使った補修方法です。紋切り型は、折りたたんだ紙を型紙通りに切り抜いた切り紙遊び。プツッと空いた小さな穴やひっかき傷などの小さな破れには、好きな形に切った切り紙を、表と裏にのりで貼ってみましょう。

切り紙
筆者は、小さく空いた穴に、ツバメを飛ばしてみました。ツバメの間には、七宝柄の和紙で作った五ツ違い角と、先ほど使った窓ガラスシートをアクセントに。白い障子紙に切り紙をあしらっていくのが楽しくて、「またどこか破れないかな…」と本末転倒な考えに陥ってしまいました。


古い障子のはがし方


障子のはがし方
障子のはがし方
最後に、障子のはがし方について。
1 のりがついている木枠部分を霧吹きや濡れたスポンジで湿らせます。
2 のりが溶けてきたら、障子紙を上からそっとはがします。
3 何年も張り替えていない古い障子の場合は、紙が木枠に残ってしまうことも。その場合は、ペーパーナイフなどで丁寧に落とします。

両面テープが便利
両面テープが便利
今回のような素材を張る場合、貼ってはがせるタイプの両面テープが便利です。木枠に合った幅の両面テープを貼り付けてから、新しい素材を貼りましょう。小さい範囲であれば、のりで貼り付けると簡単です。


「あってもなくても…」、「破れたら面倒…」などと思いがちな障子ですが、こんな風にリメイクすれば、和室も新鮮な空間に生まれ変わります。光の透け感をポイントに、自分の好きなデザインで楽しみましょう。


この記事を書いた人

渡邊晃子 Akiko Watanabe |ライター

フリーのライター、インタビュアー、フォトグラファーとして活動。 主に芸能記事を手掛ける。現在は、自然豊かな熊本で子育て中。 国内外の古くて変わったモノが好き。

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