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切手の中の小さな小さな世界! 昔の切手あれこれ(後編)

2018年5月29日|渡邊晃子

ストックブックに眠っていた昔の切手の数々。前編に続く後編は、戦前などの古い切手や珍しい切手をご紹介します。

発行当時の時代背景や日本の文化をあらわす切手のデザイン
発行当時の時代背景や日本の文化をあらわす切手のデザイン。日本の自然や動植物、美術品、建築物などをはじめ、国を挙げての一大イベントとなる記念の年には、記念切手が発行されます。年代を追って切手を見てみると、当時の時代を垣間見ることができます。


父と伯父が収集したコレクションの中にも古い切手がチラホラ。消印が押されているものや、破れてしまっているものもありますが、発行年が古い切手、東京オリンピックや大阪万博の記念切手、琉球切手などの珍しい切手をご紹介していきます。

父と伯父が収集したコレクションの中にも古い切手がチラホラ。消印が押されているものや、破れてしまっているものもありますが、発行年が古い切手、東京オリンピックや大阪万博の記念切手、琉球切手などの珍しい切手をご紹介していきます。


社会情勢が色濃く反映された「大正、昭和初期の切手」


ストックブックにあった切手で最も古いものは、1915年に大正天皇の即位式を記念して発行された「大正大礼記念」(10銭)

ストックブックにあった切手で最も古いものは、1915年に大正天皇の即位式を記念して発行された「大正大礼記念」(10銭)。破損していますが、1925年の「大正銀婚記念」(3銭)なんてのも。そのほか、昭和初期のものでは、C59形蒸気機関車を描いた1942年の「鉄道70年記念」(5銭)、1947年の「日本国憲法施行記念(5月の花束)」(1円)がありました。


戦前や戦中、戦後の普通切手も発見。1937年の「御朱印船」(5厘)、「稲刈り」(1銭)から始まり、1942年の「八紘基柱」(4銭)、「オーロワンピ灯台」(40銭)、1945年の「旭日と飛燕機」(5銭)などは戦争色を感じさせるデザイン。

戦前や戦中、戦後の普通切手も発見。1937年の「御朱印船」(5厘)、「稲刈り」(1銭)から始まり、1942年の「八紘基柱」(4銭)、「オーロワンピ灯台」(40銭)、1945年の「旭日と飛燕機」(5銭)などは戦争色を感じさせるデザイン。戦後は、日本の再建を目指して働く人々を描いた「捕鯨」、「炭鉱夫」、「紡績女工」といったデザインに変化していきます。


現在は発行されていない「航空切手」と「琉球切手」


また、当時は、海外宛てなどの郵便物を飛行機で郵送するための「航空切手」も存在していました。そのほか、アメリカ軍統治下の沖縄では、「琉球切手」を発行。写真は、1961年の舞踊シリーズ「むんじゅる」と「伊野波節」、1962年の「琉球政府創立10周年記念」ですが、琉球郵便とセントの文字が当時を物語っています。

また、当時は、海外宛てなどの郵便物を飛行機で郵送するための「航空切手」も存在していました。そのほか、アメリカ軍統治下の沖縄では、「琉球切手」を発行。写真は、1961年の舞踊シリーズ「むんじゅる」と「伊野波節」、1962年の「琉球政府創立10周年記念」ですが、琉球郵便とセントの文字が当時を物語っています。


日本中が湧いた「東京オリンピック」の記念切手


戦後の一大イベントと言えば、1964年に開催された東京オリンピック。

戦後の一大イベントと言えば、1964年に開催された東京オリンピック。もちろん、当時はさまざまな記念切手が発行されました。開催前の1961年から1964年まで発行されたのが、寄付金付きの記念切手「オリンピック東京大会募金」です。やり投げや平均台、フェンシング、バレーボール、サッカーなど20種類の競技が描かれています。


1964年に「第18回オリンピック競技大会記念」を発行。「聖火台と競技人物」のほか、競技会場となる「国立競技場」、「日本武道館」、「国立代々木競技場」、「駒沢体育館」がデザインされました。2020年の東京オリンピックに発行されるであろう記念切手は、どのようなデザインになるのか今から楽しみですね。

そして、1964年に「第18回オリンピック競技大会記念」を発行。「聖火台と競技人物」のほか、競技会場となる「国立競技場」、「日本武道館」、「国立代々木競技場」、「駒沢体育館」がデザインされました。2020年の東京オリンピックに発行されるであろう記念切手は、どのようなデザインになるのか今から楽しみですね。


アジア初開催となった「大阪万博」の記念切手



1970年に大阪で開催された日本万国博覧会の記念切手「日本万国博覧会記念」も。シンボルタワーの太陽の塔が見える「花火とパビリオン」、「地球と桜の花」、尾形光琳の傑作「燕子花(かきつばた)図屏風」がデザインされました。

ちなみに、1970年に大阪で開催された日本万国博覧会の記念切手「日本万国博覧会記念」も。シンボルタワーの太陽の塔が見える「花火とパビリオン」、「地球と桜の花」、尾形光琳の傑作「燕子花(かきつばた)図屏風」がデザインされました。


番外編! アメリカや中国などの「外国切手」


ストックブックには、1969年にアポロ11号の月面着陸を記念して発行されたアメリカの切手、1949年の毛沢東が描かれた中華人民共和国開国記念切手のほか、フランス、ドイツ、ハンガリー、インドなどの外国切手もありました。最近では、外国のかわいい切手をアートとして集める“切手女子”も存在しているそうです。

ストックブックには、1969年にアポロ11号の月面着陸を記念して発行されたアメリカの切手、1949年の毛沢東が描かれた中華人民共和国開国記念切手のほか、フランス、ドイツ、ハンガリー、インドなどの外国切手もありました。最近では、外国のかわいい切手をアートとして集める“切手女子”も存在しているそうです。


昔の切手を実際に使ってみよう


長年コレクションされていた昔の切手ですが、思い切って使ってみても良し。筆者は、小包に切手を何十枚も貼って出したことがあります。

長年コレクションされていた昔の切手ですが、思い切って使ってみても良し。筆者は、小包に切手を何十枚も貼って出したことがあります。郵便局では、郵便でもゆうパックでも切手が使用可能。さまざまな絵柄の切手をたくさん貼ってみましたが、とてもユニークでかわいいパッケージになりましたよ。手紙や小包を受け取った人も喜んでくれそうです。


スクラップブックやアルバムにアクセントとして貼ってみたり、額縁に入れて飾ってみたりという使い方も。一応、実際に使用できる金券なので、もったいないこともないですが、ストックブックに何十年も眠っているより、切手も喜ぶかもしれませんね。

ほかにも、スクラップブックやアルバムにアクセントとして貼ってみたり、額縁に入れて飾ってみたりという使い方も。一応、実際に使用できる金券なので、もったいないこともないですが、ストックブックに何十年も眠っているより、切手も喜ぶかもしれませんね。

ストックブックをめくりながら、「いつも何気なく使っていた切手は、小さなスペースにたくさんの情報が詰まった芸術品だ」と感じたひとときでした。



この記事を書いた人

渡邊晃子 Akiko Watanabe |ライター

フリーのライター、インタビュアー、フォトグラファーとして活動。 主に芸能記事を手掛ける。現在は、自然豊かな熊本で子育て中。 国内外の古くて変わったモノが好き。

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