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武士たちの「真田紐」〜現代によみがえるその活用法〜

2017年2月22日|渡邊晃子

戦国時代、武士たちが使っていた「真田紐(さなだひも)」を知っていますか?今回は、色合いや織り模様もさまざまな「真田紐」を、現代の生活に取り入れるアイデアをご紹介します!

左から、平織り(一重)と袋織り(二重)の「真田紐」 左から、平織り(一重)と袋織り(二重)の「真田紐」

最近、「真田紐(さなだひも)」がちょっとした注目を浴びています。昨年度のNHK大河ドラマ『真田丸』で目にした人も多いのではないでしょうか?「真田紐」は、関ヶ原の戦いで敗れた真田家が、九度山(現在の和歌山県九度山町近辺)で蟄居していた際に作って売っていたと言われています。

「真田紐」とは、一般的な組み紐とは違い、縦糸と横糸を織り上げて作る紐のこと。極端に幅が狭い織物と言えます。平織り(一重)または袋織り(二重)の紐は、伸びにくくとても丈夫。結び直しにも強いので、かつては、刀の柄巻きや下げ緒、甲冑の装着、行商の荷物紐として幅広く使われていました。

糸の色合いや織り模様もさまざまな「真田紐」。しかし、現代の生活では、陶器を入れた桐箱の結い紐に使われているくらいで、あまり見かけなくなりました。そこで今回は、私たちの暮らしにも合う「真田紐」の活用法をご紹介します。
アイデア次第で、身の回りのものがグッと粋になり、目立つこと間違いなしです。


「締める」…着物の帯締め


「締める」…真田紐の帯留め
結び直しに強いため、着物の帯締めとして使われることもあった「真田紐」。木綿でできた「真田紐」は、同じく木綿の普段着物や浴衣にピッタリ。好きな色柄をキリリと締めて、帯留めをあしらえば、軽やかで素敵なコーディネートになります。


「巻く」…傘の柄


「巻く」…真田紐の傘の柄
「真田紐」は、海外で“サムライバーテープ”と呼ばれ、自転車のハンドルに巻く使い方がブームになっているそう。そこで、傘の柄に巻いてみると、滑りにくく持ちやすくなりました。誰のものか分からなくなりがちなビニール傘に巻けば、見つけやすいだけでなくオシャレ度もアップしますよ。


「下げる」…カメラストラップ


「下げる」…真田紐のカメラストラップ
刀の下げ緒に使われていたとあって、重さのあるカメラのネックストラップやハンドストラップにも最適です。緩み防止には、アジャスターを付けましょう。カメラ用のほかにも、スマートフォンや社員証なども「真田紐」を使ってぶら下げてみて。


「結ぶ」…ペットの首輪


「結ぶ」…真田紐のペットの首輪
愛犬や愛猫に、「真田紐」で作った首輪はいかがでしょう。首元にチラッと見える首輪は、まさに“シブカワ”。また、丈夫なのにとっても軽いので、愛犬や愛猫への負担が少ないのもうれしいポイント。首輪とお揃いでリードやハーネスを作ってみても。

ワンちゃんもどこか凛々しげ、かも ワンちゃんもどこか凛々しげ、かも

「飾る」…ヘアアクセサリー


「飾る」…真田紐のヘアアクセサリー
色柄が豊富な「真田紐」は、ファッションアイテムとしても活躍します。リボン状にまとめれば、とてもかわいいヘアアクセサリーになりました。男性用には、蝶ネクタイなど、アイデア次第で色んなアクセサリーができそうです。


真田紐グッズ集合 真田紐グッズ集合


「真田紐」の日本の伝統的な色合いと織り模様は、工夫次第で色々な活用法が可能です。
戦国時代の群雄割拠は遠い時代になりましたが、その実用性と魅力は今も引き継がれています。

真田紐

この記事を書いた人

渡邊晃子 Akiko Watanabe |ライター

フリーのライター、インタビュアー、フォトグラファーとして活動。 主に芸能記事を手掛ける。現在は、自然豊かな熊本で子育て中。 国内外の古くて変わったモノが好き。

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