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収集魂くすぐる 厳選! ぽち袋

2017年1月4日|寺島知春

1月は、ぽち袋が急に入り用になることの多い時期です。すてきなストックがいくつかあれば、お年玉や立て替え分の手渡しに重宝しますよ。

年初にも、一年をとおしてでも


あけましておめでとうございます。お正月は、いかがお過ごしでしたか?
今年も日本シブカワ百貨事典は、日本を感じる「シブくてカワいい」いろいろをお届けします。どうぞよろしくお願いします。

さて、三が日を過ぎてもほうぼうで行われるのが年初のご挨拶です。特に子どものいる場に出向くときには、急にぽち袋が必要になったりして……。

ぽち袋は、意外と一年中使える ぽち袋は、意外と一年中使える

コンビニに駆け寄って間に合わせるのも手です。が、お年玉だって相手のある贈り物。それを包むぽち袋も、贈る人を思って用意できたら、より豊かになりますよね。

じつは筆者は、数年来のぽち袋愛好家です。文具店で気にいったのを見つけてはひとつずつストックする、一期一会な感じがとても好き。一年中使えるものもたくさんあり、おめでたい柄の数々は見ているだけで楽しいのです。

お年玉だけの用途じゃ、もったいない! たとえば「このあいだの立て替え分、かえさなくちゃ」というときも、美しいぽち袋で渡してみませんか? お金をやりとりする生々しさもぐっと減り、なにより袋の柄に会話が生まれるかもしれません。

最近みつけたおすすめを、一挙に紹介します。

現代的なデザインのぽち袋


閉じている時と開けた時の柄が変わるのは、D-BROS(ディーブロス)というプロダクトブランドの商品。「福笑い」は、遊びをしたことのある子どもにはウケも抜群でしょう。

「福笑い」(下)と「大入」。開封で柄がかわる 「福笑い」(下)と「大入」。開封で柄がかわる

「大入」では、絵によるなぞかけが粋です。凧は冬の遊びなので、季節のあいだしばらくは使えそう。

かたや、洒落たデザインでも落ちついた雰囲気をただよわせるものもあります。日用品をあつかう雑貨メーカー、星燈社からは「日本の風物シリーズ」が。

「ひょうたん」は潔いデザイン 「ひょうたん」は潔いデザイン

こちらはそのうちの「ひょうたん」。縁起物をモチーフに、白地に金一色で描いています。表裏をかたぬきのように仕上げたデザインが、手にした人の視覚をたのしませてくれそう。「めでたい」がおしつけがましくないのも、ポイントです。

作家の息づかいを感じるぽち袋


季節を問わず年中使えるものが多いのが、作家の絵によるぽち袋です。絵本作家・よねづゆうすけさんの絵柄は最近、文具類でもよく目にするようになりました。ながらく人気の作家です。

左2つが「だるま」「富士に太陽」。右の「追いかける少女」は、同じセット内に家の柄も 左2つが「だるま」「富士に太陽」。右の「追いかける少女」は、同じセット内に家の柄も

よねづさんによる「だるま」「富士に太陽」は、袋自体が正方形にちかい形。ちょっとめずらしいですね。お金といっしょにメッセージをかいた紙を入れても、違和感がありません。

一方、ちいさなものは硬貨をいれるのに最適です。型染めという染織技法の作家、関美穂子さんによるぽち袋セット「追いかける少女」は、長辺が3センチほどという手のひらサイズ。そんなちいさな画面でも、ノスタルジックな絵柄が見る者をひきつけます。渡しそびれたおつりなどを、そっとしのばせましょう。

形がユニークなぽち袋


「四角い」だけがぽち袋ではありません。和を感じさせる生活雑貨のメーカー、羅工房(らこうぼう)からは、恵比寿さんのかわいらしいデザインが。和紙にのせられた刷り色が、あざやかで目にとびこみます。渡した瞬間によろこんでもらえるのが、想像できますね。お札の出し入れは、足下部分からできます。

恵比寿ぽち袋(左)と「羽子板のぽち袋」 恵比寿ぽち袋(左)と「羽子板のぽち袋」

羽子板の美人画もの「羽子板のぽち袋」の絵は、中原淳一。中原淳一といえば昭和初期に活躍した画家です。雑誌『それいゆ』などの美麗な少女画には、いまでもファンが少なくありません。大人の女性に手渡すと、きっとよろこばれるでしょう。封をするシールの柄は「羽」。遊び心はすみずみにまで。

額が大きいときには


「ぽち」には「ほんのちょっと」の意味があります。紹介してきたものは一般的に、1万円以内の金額を渡すときにもちいるもの。では1万円を超えるけど、おおげさな祝儀袋を使うほどでもないときはどうすればいいのでしょう?

大きな額に。手刷金封 大きな額に。手刷金封

ぽち袋にくらべると種類はぐっと少ないようですが、かわいいデザインがあるにはあります。こちらは両方とも、前述の羅工房からでている手刷金封。鶴なら、お祝いごとに。椿なら、場面をえらびません。お札を折らずに入れられて、持ったときの和紙の感触がしっくりきます。ひとつひとつ手しごとで仕上げた金封に、大切な人への気持ちを込めてはいかがでしょう。

ひとくちに「ぽち袋」といっても、その数は数えきれないほど。今年は文具店に寄ったら、ぽち袋コーナーもぜひのぞいてみてください。お気に入りの逸品に出会えるかもしれませんよ。

ぽち袋


この記事を書いた人

寺島知春 Chiharu Terashima |ライター/エッセイスト/絵本こどもアプリ評論家

絵本出版社編集を経てフリー。専門は絵本、こどもアプリ。2016年秋には『AERA』(2016/9/19号、朝日新聞出版)特集内に絵本選書コメントが取り上げられるなど、雑誌やwebで活動中。

公式HP:http://terashimachiharu.com/

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